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「常識だろ」とか「みんなそうしてきたんだ」というような従来の理屈は彼らには通用しない。
年金の保険料徴収に関して1つのキーポイントになるのが住基ネットである。
住基ネットにより、銀行だけではなく証券会社のコンピュータも政府機関とつながった。
これで、国民の資産を把握したいという目的はある程度達せられただろう。
しかし、もうひとつの重要な目的として考えられるのは、年金保険料を払っていない人の銀行口座から保険料を強制的に徴収しよう、というものだ。
懐に手を突っ込んでも出さないのであれば、保管してあるところから直接取ってしまおう、というわけだ。
法秩序とまったく違うところでそのようなシステムが生まれ、有無を言わさず取られる。
今までの日本人は、むしろそういうやり方に満足していたのだ。
もちろん、本音としては嫌なのだが、「きまりなんだから、しょうがないよねえ」などと言いながら渋々払う。
ある意味で日本人というのは非常に物わかりの良い国民性だったと言える。
J党のK元幹事長は、政界復帰を果たした2003年秋の総選挙後のあるインタビューで、「あまりにも日本という国が社会民主主義国家になりすぎているので、K総理は民に出来ることは民にやらせると引き戻しにかかっている」と分析していた。
一見、K氏が何を言っているのか判りにくい。
また、2004年の年初の挨拶で長野県のTy知事は、県の名称つまり長野県を信州という名に変えたいと突然ぶち上げた。
多くは相変わらずのパフォーマンスと捕らえたようだが、この発言には深い意味がある。
「地方自治体は自治体なのだから地域民の自治にゆだねられるべき」という、今までの日本人が正面から見据えなかった理屈を展開したのだ。
ここではT知事の政策をこれ以上披露しないが、廃藩置県以来、中央の官僚の考える通りの自治をいわば知事に代わりにやらせてやっていたという考え方を根本から覆そうという試みだ。
K氏も「社会民主主義」という表現を使ったが、それはK氏が言葉の使い方が稚拙な政治家だからで、国民すべてが中央集権型の御上の指示のまま約100年間従順に生きてきたことが間違いで、これからは脱官僚、脱中央集権、そして民需拡大が必要だと言いたかったのだろう。
でも、御上に疑問を持たない国民が悪いのではなく、「御上にお任せしておけば間違いない」という、「ラクチンさ」を作り上げた政治家や官僚に問題があるという意味なのだろう。
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